よくある質問

イギリスのホメオパシー協会の認定をもっているから日本でホメオパスとして活動できると言っている人がいますが?

日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)は2005年にプロフェッショナルホメオパスの職業保険がとれました。これはプロのホメオパスが頑張ってクライアントを治していった結果だと思いますし、ホメオパシーが広まり、日本に根付くためにもこのようなきっちりとした協会の認定が必要です。しかし、海外のホメオパシー協会では、その国だけしかプロのホメオパシー職業保険を適用する事はできません。ですから日本でプロのホメオパスとして活動するならば、ぜひJPHMAの試験を受けられ、それに受かる事で、日本でのプロホメオパスとしての職業保険に加入することができます。プロのホメオパスとしてではなく、セルフケアレベルならば、この保険はなくてもいいのです。しかし、その場合は、ホメオパスとは呼べませんね。JPHMAは海外で勉強された方々のためにも何とか受けられるように、門戸を開いておりますので、プロとしてホメオパスを行いたいのであれば、ぜひJPHMAの認定試験を受けられて頂きたいと思っています。

認定試験を受けて、自分に足りない学びをさらに勉強する機会にもなり、ホメオパスの力量のレベルが 標準化され、スキルが上がる事によってホメオパシーそのものが日本に根付く事となるでしょう。

最近、国は、ホメオパシー療法専門家(ホメオパス)に対する資格制度化を検討開始しており、ホメオパシーなどの世界各国の伝統医学の保険適用や資格制度化の統合医療プロジェクトチームを発足させ、ました。これは、ホメオパシー療法専門家(ホメオパス)に対して資格制度化を国レベルで行うための第一歩が始まることを意味しています。

ホメオパスの資格の認定に関しては、現在、日本ホメオパシー財団日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)がホメオパス認定試験を行い、認定しています。JPHMAは、ICH(ホメオパシー国際評議会)のメンバであり、27カ国の30の協会から構成されている、およそ1万人のプロフェッショナルホメオパスから成り立つ世界最大のホメオパシー団体に加盟しております。

そして、JPHMAは日本で唯一職業保険を持つことができる、国際標準をクリアした団体と言えます。今後のホメオパスの資格の認定レベルの標準化に関しては、国際標準の観点も踏まえて、日本の国家資格としての認定レベルを考慮していく必要があります。

そのようなことから、国際標準のプロフェッショナルホメオパスの認定を目指される方は、まず、日本での職業保険を持つJPHMAの認定試験を受験されることをお勧めします。

「200Cなど高いポーテンシーは精神界で裏返るから与えてはいけない」という人がいますが、200Cは危ないのでしょうか?

200Cは、急性症状や精神的な問題やトラウマなどに対処するには、とてもよいポーテンシーです。多くの方が200Cのポーテンシーを使っていますが、これまで、このポーテンシーを使ったから、問題になったという 話は聞いたことがありません。高いポーテンシーというのは、より瞬時に、より深く、バイタルフォースに作用することが知られています。

低いポーテンシー(特に原物質を含むもの)は、臓器の不調や身体疾患など肉体レベルの問題をサポートするには適していますが、心や感情の問題、心身のトラウマ、慢性病には原物質がなくなるまで希釈振盪された高いポーテンシーの方が適しています。

日本のホメオパスの中にも「高いポーテンシーは危ない」と言っている人たちがいますがどうなのでしょう。

「高いポーテンシーは危ない」と言われている方は、実際自分では使ってみたことがないのではないかと思います。

私は、φ(マザーチンクチャー)からMM(102000000〔10の200万乗〕倍希釈)まであらゆるポーテンシーを17年間使い続けましたが、高いポーテンシーが危険であるという結論には到りませんでした。体毒が溜まっている方(特に過去に長い間薬剤で抑圧した歴史をもつ方)は、低いポーテンシーでも、高いポーテンシーでも排泄が強く出るのです。体や心から出さなければならないものが多い場合は、いかなるポーテンシーでも出るべきものは出るのです(好転反応)。

しかし、最終的に体毒を出し切るためには、私の経験上、高いポーテンシーを液体フォーム(アルコール溶液が最善)でリピートする必要があると言えます。この高いポーテンシーは危ないという教義が広まった背景には、ホメオパシーの開祖、サミュエル・ハーネマンの書いた『オルガノン』を誤って解釈してしまったということがあります。

この紙面で詳細をお伝えすることはできませんが、当初、ハーネマンはポーテンシーを希釈度とは関係ない、振盪度のことと考えていました。振盪や摩砕によって活性(ダイナミック)化すると考えていたのです。そして最初、原物質をあまり希釈せずにホメオパシー(同種)的に使っていました。したがって、『オルガノン』の中で高ポーテンシーが危険であると言っているのは、希釈されていない原物質を病気に繰り返し同種的に大量に投与すると危険であるが、原物質をより叩いて(高ポーテンシー)活性化させた状態で繰り返し大量に投与するとより一層危険であると言っているのです。

物質を活性化させることで活力がプラスされ、物質的作用力を強めてしまうからです。『オルガノン』は何度も改訂されていますが、このような部分は第一版から書き換わっていません。したがって原物質での話であることが見落とされてしまっているのです。しかし、『オルガノン第六版』をきちんと読めばそれは自ずと理解できることです。

ちなみに、インドのホメオパスの大家であるファタック氏は、40年間ホメオパシー療法をした後で、「さまざまなポーテンシーを試してきたが、10Mというポーテンシーがもっともすばらしかった」と晩年語っています。私も健康相談では、よく10Mというポーテンシーを使います。

同じく、日本のホメオパスの中にも「リピートは危険である」とか言っている人たちがいますがどうなのでしょう。

先ほど言ったように、大量投与、リピートが危険であるとハーネマンが言ったのは、原物質での大量投与や繰り返し投与が危険であると言っているのです。

どうして危険であるかというと病気と類似の症状を作り出すものとして、毒物を使うことが圧倒的に多かったからです。それゆえに大量投与やリピートによる危険を危惧し警告していたのです。したがって大量投与とは文字通り物質量のことを言っているのです。その部分を誤解し、一度にたくさんのレメディーをとると危険であるとか、何度もリピートすると危険であるという神話が作られるようになりました。

そもそもハーネマンは『オルガノン第六版』(最終版)の中で頻繁にリピートする方法を推奨しているのです。

実は、ハーネマンの著作は古典ドイツ語で書かれていたため、英語などに翻訳される段階で、かなりひどい誤訳も多く、ハーネマンの言いたかったことが世界で大きく誤解されてきた歴史があります。

故にロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー(RAH)ではハーネマンのドイツ語原書から訳し直し、教材として使っているのです。現在RAHだけでなく、ドイツを中心に、原点に戻ってハーネマンが言いたかったことを正確に知ろうという動きがあり、 『オルガノン』だけでなくハーネマンの複数の著作や同時期にハーネマンが書き残した多くのの書簡なども含めた総合的な文献研究が世界的にも進んできており、クラシカルホメオパシーの始祖とされるケントの流れをくむホメオパスの皆さんが当たり前だと信じ主張していること、例えば、「レメディーを複数投与することは許されない」とか、「レメディーはリピートしてはならない」とか、「レメディーの高ポーテンシーを使うことは危ない」と言われてきたことは、大きな誤解であったことが最近わかってきています。

事実として、ハーネマンはコンビネーションのレメディーも使っていたし、液体フォームのポーテンシーで何度もリピートするやり方が最も穏やかに作用することなどについても触れていましたし、そして鼻でかぐ方法もやっていたのです。

ケントでなくハーネマンの原点に戻るという、こういった研究はロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシーの研究成果として、これから広く授業やホームページでも情報公開していきたいと思います。

ではある人たちが「合っていないレメディーをとるとプルービングして危険である」と言っているのも同じことですか?

はい、全く同じストーリーです。

低い希釈のレメディー(物質があるもの)が、同種的でない場合、その毒のもつ物質的作用によって症状を呈する(プルービング)ことになります。それは薬(物質量)の副作用と同じです。すなわち、プルービングの危険性とは、毒性物質の物質レベルでの身体への作用力のことを言っているのですが、それがいつの間にか高度に希釈振盪されたレメディーをとるとプルービングして危険であるという話になってしまったのです。

しかし、高度に希釈されたレメディーが何の危険もないことは、実際レメディーをとられたことのある人なら誰でも知っていることであり、どうしてこの教義について誰も疑問に思わないのか不思議に思います。

仮に問題があるとすれば、バイタルフォースがとても弱って影響を非常に受けやすい状態になっている場合、レメディーをとることでプルービングしてしまうことがあります。

しかしそれは一過性の症状であり、レメディーをとることをやめれば元に戻るものであるし、まして、高度に希釈されたレメディーをとることで、疾患を作り危険にさらされるなどということはないのです。

少なくとも私の経験上は一度もありません。ちなみに、オルガノンの中でハーネマンはホメオパスがプルービングするべきと言っています。また、プルービングすると元気になるとも言っています。もちろんこれは安全な希釈度のレメディー(物質のない)においての話です。

コンビネーションはよくないと言っている人がいますが、こちらはどうなのですか?

ハーネマンは『オルガノン』の中でひとつの病気にひとつのレメディーが必要であるといっています。そして人は複数の病気が同時に存在しえると言っています。さらに、複数の病気が融合している場合、単体のレメディーでは治癒できないと書いています。

このことから言えることは、複数の病気が同時に存在する場合、病気の数だけレメディーも必要となるだろうということ、まして複数の病気が融合している場合、複数のレメディーを同時に出す必要があるだろうということです。

私の経験から言えることは、現在、こういうケースがものすごくあるということです。

どうしてあるかと言うと、たとえばDPTを接種することで、ジフテリアと破傷風と百日咳が一気に医原病として慢性化してしまうことがあります。自然にはジフテリアと破傷風と百日咳が同時に入る事は有り得ませんが、予防接種で人工的に簡単に起こってしまいます。症状を抑圧することでも簡単に複数の病気が存在するようになってしまいます。もともとの病気と抑圧によって異なる病気が形成されること、また薬そのものの害による病気が生じるからです。

こういう状況において免疫も低下し、同時に何個もの慢性病を抱えることは現代では当たり前になっているわけです。

予防接種などは複数接種していますから、二つ以上の病気が埋め込まれているわけですから、二つ以上に合うレメディーを出さざるを得ない状況があります。また私のようにひとつの病気を異なるレベルで3次元的にとらえ、同時にレメディーを出すやり方もありますが、それは単なるコンビネーションとは異なるということをご理解ください。

3次元処方をするためには、病理・生理・解剖を知り、どの臓器が痛んでいるのか? 生体ミネラルで不足しているものは何か?この人を病気にした出来事は何か?マヤズムは?医原病は?これらのすべてを知って初めてできるものです。

今の日本人をホメオパシーで治すために、私は17年かかって編み出したのです。特にオーガン(臓器)サポートレメディー、マザーチンクチャー、テッシュソルトなどは、主要レメディーとは違った形で助けになるものです。もちろん、慢性病はマヤズムと関係しますから、マヤズム的見地からの分析も欠かせません。

そもそもハーネマンと同時代のイージディ博士もレメディーをコンビにして出したところ、その効果に驚いたわけです。そして、イージディ博士は1833年の春(恐らく4月か5月)に、2つのレメディーを同時に使って治癒した233のケースに関する報告をハーネマンに書き送っています。ハーネマンは1833年6月15日付の手紙でこれに返答しています。

ハーネマンの返事は広範囲で肯定的なものである

親愛なる友にして同僚へ、
私が単なる偏見から、あるいはそれが私の学説に変更を引き起こすことになるかもしれないからといって良いものをあえて拒絶するとは思わないで欲しい。君も同じだと思うが、私はただ真実を欲しているのだ。

だからそのような幸運なアイデアが君に生まれたことを嬉しく思うし、君がそれを必要な時に限って使ってきたことを嬉しく思う。

“両方のレメディーが、各々別の局面から、ホメオパシー的に適切であると思われるケースにおいてのみ2つの薬剤は(最低限の投与で、または嗅覚によって)一緒に与えるべきである。”

そのような状況下においては、その処置が我々の技術の必要条件とあまりにも一致しているので敢えてそれに反対するものは何もない。それどころか、ホメオパシーは君の発見に祝辞を表されるべきなのだ。私自身、機会があり次第、それを実践に移そうと思う。そしてそれが良い結果となることに疑いは無い。ボーニンハウゼンが全く我々と同じ意見で、またそのように行動している事が嬉しい。

私も両方のレメディーは同時に与えられるべきだと思う。

ちょうど、患者にHepar Sulphを摂らせるか、嗅がせるかする時にSulpherとCalcareaを一緒にとるように、または患者がCinnabarを摂ったり嗅いだりするときSulphurとMercuryを一緒にとるように。それで、私が君の発見をまもなく発行される『オーガノン』の第5版に記して世の中に知らしめるのを許して欲しい。

しかしその時までお願いだからそれを君の胸に締まっておいて欲しい。また私が大いに尊敬するジャー氏(Mr. Jahr)にも同じようにしてくれるよう頼んで欲しい。私は同時にそこで、軽率に選んだ2つのレメディーを組み合わせて使う処方の濫用全てに対して抗議し、また真剣に警告する。(Heahl, Vol. II, p. 85) (強調は追加した)

このようにハーネマン自身コンビネーションを高く評価し、オルガノンの第五版に紹介しようとしていたのです。これが実現しなかった経緯についてはまた機会があれば紹介したいと思います。

どうしてこのようにホメオパシーは危険であるという考えが広まってしまったのですか?

もともとは『オルガノン』への理解のなさから、誤解から始まったと思いますが、ホメオパシーを一部の専門家だけが扱えるようにしたいという意図も、もしかしたらあったのかもしれません。

それはわかりませんが、高ポーテンシーは危険である、リピートは危険である、大量にとると危険である、コンビネーションでとると危険である、レメディーをとるとプルービングして危険であるということが、真実であるかのようになってしまったものと思います。

しかし、実際は、ホメオパシーほど安全な療法はありません。

それは英国国会も認めています。ですから、ホメオパシーを危険なものであるとすることは、セルフケアに最も適したホメオパシーを国民から遠ざけてしまうことになり、それはとても残念なことだと思うのです。もちろん慢性病の場合は、元々症状で出るべきものを抑えて対応した姿ですから、程度の差こそあれ好転反応というものがありますので、ホメオパスに相談していただきたいと思います。

また、長期間、薬剤で症状を抑圧した過去がある方の場合は、排泄反応が強く出るということは広く理解される必要はあります。

毒物を希釈したレメディーは危ないって本当ですか。

ホメオパシーのレメディーは、ハーネマンの時代から、ほとんどが毒物を希釈振盪してつくられたものです。毒物を希釈したものが危ないというのは、ホメオパシーそのものを否定するようなものです。

実は、現代医学のように原物質を使って胃や腸から入るのではなく、まったく毒の物質がなくなるまで希釈した、叩いて活性化したものを直接自然治癒力(バイタルフォース)に作用させるもので、ホメオパシーは世界でももっとも安全な療法となっています。

動物のレメディーをとるのは避けた方がよいという声も聞きますが。

ホメオパシーのレメディーで最も多いのが、植物由来のレメディーです。そして、鉱物、化学物質、元素、宝石由来のレメディー、動物由来のレメディー、病原体由来のレメディーがあり、そして月光や電磁波など不可視物由来のレメディーがあります。

ホメオパシーは「同種療法」と訳される通り、「同じようなものが同じようなものを癒す」という考えがあります。

人間が人間としていられない時に、動物が動物としていられない時に、植物が植物としていられない時に、人や動物や植物は病気になるのです。それはそれぞれの生物が本来の命を生きていない、すなわち、自然でいられない時に病気になるのです。

私たちが人間なのに自分の権利も言わず、いつも人に従ってばかりで、まるで犬のように生きているならば、「犬のお乳のレメディー(ラックカナイアム)」が必要となるでしょう。蛇のように執念深くなっていたら、蛇のレメディーが必要となるでしょう。恐怖になっていたら、恐怖の精神を宿した「トリカブト(アコナイト)」が必要になるのと同じことです。

そうやって自分が人間であるのに、人間本来の自然体とは異なる精神を抱えているならば、動物であろうと病原体であろうとなんであろうと、そのもの由来のレメディーが必要となるのです。

そうしてはじめて、人としての命を生きていないことの自己認識をし、自分本来の人生を生きることが可能となるのです。結局のところ、どのような由来のものであろうと、その人の病気のパターンと同種であることが大切なのであり、動物なのか、植物なのか、病原体由来なのかという分け隔てをする必要はないのです。

クラシカルは「レメディーを必要最小限、単一処方」し、プラクティカルは「レメディーを多量、多種同時処方」だと定義している方がいますが、実際のところ、クラシカルとかプラクティカルってどう違うのですか?

ホメオパシーは、200年以上の歴史がありますので、いろいろな方が、いろいなやり方でホメオパシーに取り組んできた歴史があります。

例えば、現在、大多数のホメオパス(世界の90%近くのホメオパスがと言ってもよい)が取り組んでいる手法となっている、アメリカ人医師ケントが確立した手法も、その中の1つです。それがあたかもハーネマンの手法であるかのように「クラシカル」と呼ばれています。

したがって現代使われている「クラシカルホメオパシー」とは、厳密には、「ケントのクラシカルホメオパシー」を意味します。問題は、ケントはハーネマンの『オルガノン』の第5版までの内容しか知らないことと(最終版の第6版の内容を知らないこと)、ハーネマンの教えを十分に理解できていなかったためにハーネマンの教えと離れた独自の解釈をしてまったことにあります。さらに後世の人が「ケントのクラシカルホメオパシー」を誤解してしまったことにあります。

通常どこでもそうですが、「多くの人が言うと間違えたことも周知の事実になってしまう」ということに注意すべきだと思います。予防接種もしかりです。

クラシカルは「レメディーを必要最小限、単一処方」し、プラクティカルは「レメディーを多量、多種同時処方」だと定義している方がいますが、これは、乱暴で誤解を招く定義です。

プラクティカルは常にレメディーを多量、多種同時処方するわけではありません。多種同時処方するか、単一処方するかは、クライアントによるわけで、クライアントによっては単一処方する場合もある、つまり、クライアントに合わせて最適なレメディーを選択するように、クライアントに合わせて最適な手法を選択するのがプラクティカルアプローチということであり、クラシカルという手法(厳密にはケントのクラシカルという手法)は、いろいろなアプローチの中の一つでしかないということが理解されていません。

一つのドグマにとらわれず、いろいろな方法を用いて、クライアントを治癒に導く方法がプラクティカル、すなわち、文字通り、実践的な手法です。そしてそれは、実践志向のハーネマンが本来目指していたところのものです。ハーネマン自身、創造的試行と経験の積み重ねによってオルガノンを書き変えてきたように、チャレンジ精神をもつことで、更なる発展と応用の可能性があると考えています。

もしそれをプラティカルと呼ぶのであれば、私はプラクティカルでいいですし、ただ、ハーネマンの本当の教えをベースに実践したいと思っています。そういう意味において私はハーネマンのクラシカルホメオパシーでありたいと思っています。だから結局のところ、私に言わせると、クラシカルもプラクティカルもないのです。どれだけオルガノンを理解したかということです。ハーネマンが言いたいことをどれだけ理解するかということです。また、ホメオパシーに関して、多くの方が誤解して、自分の考えをいろいろと主張されていますが、オルガノンだけでなくハーネマンの過去の文献をしっかり調べた上で、事実のみを公表することが大切なことだと思います。

一方で、私は、世界各国のいろんな手法を研究し、試してきましてその結果、現在ここにいるわけです。その中で、ハーネマンの時代にはあまり存在しなかった、自己免疫疾患や発達障害、精神的なさまざまな問題や薬害・環境汚染、医原病といったものにも対応しなければならず、現代にあったホメオパシーのやり方を追求して、それを供給していくことが、私たちホメオパスの使命であると思っています。

ホメオパシーは流派にわけてとらえるものではなく、ホメオパシーはホメオパシーであり、私自身、潰瘍性大腸炎の病魔の淵からホメオパシーで救われたものですから、その祖ハーネマンへの恩返しという気持ちで一生懸命やっているのです。もし、流派があるとすれば、ハーネマンの志を継ぎ、ホメオパシーを実践するということで、「ハーネマニアン」と名乗りたいと思います。

日本全国にはいろいろなホメオパスがいます。ある方は「日本には、独立したホメオパスの認定団体が存在しないから、ホメオパスが規範とする行動指針が明確になっていない。だから、日本のホメオパスも英国のホメオパス認定団体が定める規範に従い、ホメオパスとして活動することがの望まれる。」というようなことをおっしゃっています。一見、道理が通っているように思えますがいかがですか?

最初の前提が間違えています。

「日本には独立したホメオパスの認定団体が存在してない」と認識されていますが、日本には、正真正銘のホメオパス認定団体(ホメオパス職業団体)が存在します。

すなわち、”プロのホメオパスを認定するには必要不可欠となる、ホメオパス職業保険”を有した、独立した第三機関(非営利団体)である「日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)」という世界的にも認められたホメオパス認定団体が現存します。

権威ある世界最大のホメオパシー団体ICH(ホメオパシー国際評議会)のメンバーにもなっているこの「JPHMA」というホメオパス認定団体が日本に存在しているのですから、それを存在しないとすることはできません。しかもJPHMAは、正規教育機関(正規のホメオパシーの学校)を卒業された方、あるいは、正規のホメオパス認定団体の認定を受けたホメオパスの方には誰にでも、会員への門戸を開けているのです。

この方がどういう意図で日本にはホメオパス認定団体が存在しないと言っているのかわかりかねますが、日本のホメオパシー事情をきちんと調べていないのではないかと思います。

もし知っているとしたら、そこには間違った情報を発信しようとする何らかの思惑があると推測しなければなりません。いずれにせよ、現に日本にJPHMAという正規のホメオパス認定団体が存在し、JPHMAが定めるホメオパスが遵守すべき規範や倫理規定が存在するというのが事実ですから、ここでその間違いを訂正したいと思います。

次に「英国のホメオパス認定団体が定める規範に従い、ホメオパスとして活動することが望まれる」ということの意味が、「日本でホメオパスとして活動するにあたり、英国のホメオパス認定団体に属して活動することが望まれる」ということの意味だとしたら、それは少し違います。

というのは、海外のホメオパス認定団体における職業保険の適用は、自国で活動するホメオパスに限られます。たとえば、英国のホメオパス認定団体の会員になったとしても、日本で活動する場合は保険の適用外となってしまうのです。これはホメオパスとして活動するにあたり大きな問題となります。

そもそも、職業保険をもつということは、その職業団体が社会的に認められていることを意味すると同時に、万一、その職業を行う中で問題が生じてしまった場合でも、責任をもって対応する体制が整っているということを意味します。ゆえに職業保険のある職業団体(協会)に属することがプロフェッショナルとしての職業人の定義であり義務となるのです。国際的なレベルにおいても、この職業保険を有する職業団体に属するかどうかは大きな意味を持ちます。ICH(ホメオパシー国際評議会)のメンバー(各国の職業団体)として世界的に認められるための前提条件になっています。

したがって日本で活動するにあたり保険の適用外になるということは、職業保険を持たない職業団体の会員となることと同義であり、プロのホメオパスとは言えなくなってしまいます。 なぜなら、そうなるとクライアントに対して果たすべき責任を果たせなくなってしまうからです。このように、海外のホメオパス認定団体の会員となる場合は、その点が違ってきてしまうのです。

日本には、JPHMAというホメオパス職業保険を有するホメオパス認定団体が存在します。だから私としては、海外の正規ホメオパス認定団体の会員である方が、日本でプロのホメオパスとして活動するからには、是非JPHMAの会員となっていただきたいと思うのです。

ちなみに、JPHMAは、英国のHMA(英国ホメオパシー医学協会)、ARH(英国認定ホメオパス連合)と連携しており、医師であるなしにかかわらず、しっかりホメオパシー医学を勉強し、ホメオパスにたる知識と技能と資質がある者は、ホメオパスとして認定するという方針で設立された協会であり、プロフェッショナルホメオパスの認定をはじめ、ホメオパシー教育機関(学校)の認定も行っています。

ホメオパシーについて科学的根拠がないという人、また以下のような認識を流布している人がいますが、由井学長にコメントをいただきたいと思いました。
「現在、ホメオパシーは日本では業として認められておらず、その有効性を示す根拠は医学的・科学的・統計学的にも証明されていないのが現状であり、その効果を疑問視する医者・科学者も数多い。しかも現代医療を一部否定するかのような考え方もあり信憑性の低さからも問題点が多い。ホメオパシーなる代替医療の有効性を科学的に証明できていない上に、ホメオパシーの学校を卒業したとしても日本国内において有効な資格が取得できるわけでもない」

上記の内容は事実誤認が著しく、このような噂が流布されているとしたら大変遺憾であり、認識を改めていただけるよう説明を試みたいと思います。
ホメオパシーは、ヨーロッパでは200年の歴史がある伝統ある学問(医学)であり、ドイツ、フランス、ベルギー、ギリシャ、イタリア、イスラエル、インドをはじめ多くの国で正式に医学として認めらており、医科大学のカリキュラムに組み込まれています。当然,ホメオパシーを実践する非常に多くの医師が存在しています。アメリカにおいては、かつてアメリカ医師会と製薬会社によるホメオパシーへの攻撃が激化する以前に、22のホメオパシー医科大学、100以上のホメオパシー病院、1000を超すホメオパシー薬局が存在していたという事実もあります。

イギリスでは、古くから王室御用達の健康法としてホメオパシーが長く親しまれており、エリザベス女王来日時には、滞在時のホメオパシー・ドクターを政府に要請されたことも関係者の間では知られています。チャールズ皇太子もホメオパシーの熱心な推進者として知られており、無料で治療が受けられるよう政府に働きかけを行っています。また王立のホメオパシー病院がイギリス各地に5つあり、現代医学で治らない患者が運ばれています。

インドでは、建国の父、マハトマ・ガンジー首相が、ホメオパシーを国の第一医学として推奨した経緯もあり、今もインドでは、医学といえばホメオパシー医学を示すほど盛んです。実際、2005年時点で、インドには30万人の認定ホメオパス、180のホメオパシー大学、7500の政府クリニック、307の病院があります。

ベルギーでは、1824年に、ベルギーの王 Leopold Von Sachsen-Coburgは、イギリスにホメオパシーを紹介したHervey Quin(1799-1878)を侍医に任命し、すでにホメオパシーの治療を受けた経緯があります。現在10を超えるホメオパシーの教育団体がベルギーにはあります。
イタリアでは、1820年代にはすでにホメオパシーが広まっており、現在2000人の医師がホメオパシーの教育を受けています。
韓国でもホメオパシーは自然療法の一つとして国に正式に認められています。

このように世界的にも普及しており、多くの人々に親しまれているホメオパシーですが、質問者が書かれている認識は世界の情勢と著しく乖離しており、事実確認をしていただき、ホメオパシーに関する正しい認識をもっていただきたいと思います。
では、質問者が書かれている認識ついて個別に確認していきます。

「現在、ホメオパシーは日本では業として認められておらず」という点について。

日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)には、ホメオパス職業保険が成立しており、これが意味するところは、ホメオパスという職業が事実上、社会的に認められたことを意味すると同時に、JPHMA認定ホメオパスが、知識、技能のみならず、万一の補償においてもクライアントに責任を果たす能力を有し、プロフェッショナルな職業人である条件を満たすものであります。言うまでもなく、プロの職業人がこれを業としてなすことができることは、日本国憲法の職業選択の自由としても保障されており、何をもって、日本では業としては認められていないと判断されたのか疑問に思います。また、このように断定することは、JPHMA認定ホメオパスという職業およびその活動を否定するものであり、認識を新たにしていただきたいと思います。

「その有効性を示す根拠は医学的・科学的・統計学的にも証明されていないのが現状であり、その効果を疑問視する医者・科学者も数多い」という点について。

前述したとおり、世界各国でホメオパシーは医学として認められており、有効性を示す根拠は、医学的に日々証明されているはずです。すなわち患者が治癒したという事実が、有効性を示す根拠であり証明です。もちろん、事実を無視した原物質がないものは効かないという意図的と思われるプロパガンダとそれを盲目的に信じ、自分あるいは他人に使用して確認することなく、一方的にその効果を疑問視する医師・科学者も少なからず存在するかと思いますが、前述したとおり、世界各国で多くの医師がホメオパシー療法を実践しており、効果をあげているという事実があります。どちらの医師の言うことに信憑性があるかは言うまでもなく明らかであると考えます。

まだホメオパシーの歴史の浅い日本でも、代替療法として、医師、獣医師、歯科医師、鍼灸師などが取り組まれている方が着実に増えています。インドでは国が医学として認めており、医師がホメオパシーを行っており、政府の研究機関もあります。フランス、ギリシャ、イタリアなど医師しかホメオパシー療法を実践できない国もありますし、ドイツでも、ハイルプラクテカという国家資格の職業があり、大学でホメオパシーを専攻した人は、ホメオパシーを使った治療を行うことができます。このように、ホメオパシー療法家は、現代西洋医学の医師とならび世界的に広く職業として普及しています。英国にも多くのホメオパスがおり、職業として普及しています。欧米、インドなどでも、200年にわたって、数多くの方がこの療法を実践してきており、臨床的なデータが数多く蓄積されている代替療法です。

ホメオパシーの理論の中には、まだ現在の科学では解明されていない部分もありますが、歴史と臨床がその証左であります。日本では一般的な「鍼灸」についても、経絡などのメカニズムについては、科学的に十分解明されているものではありませんが、まず、「治る」という事実や現象が先にきて、科学が後追いでその法則性を見つけるものです。もし、その事実や現象が、現在の科学の理論で説明できないとすれば、それは理論が不完全なのであり、事実や現象を説明できるより包括的な理論が求められるだけの話です。事実よりも理論の方が正しいなどということはないことです。ホメオパシーの創始者、サミュエル・ハーネマンも200年前に次ぎように述べています。

「信じてもらうこと、または理解してもらうことを誰からも要求しない。私さえもそれを理解していない。しかし、十分な程に、事実がそうで、他のなにものでもない。私自身の理解以上のものを私は信じる、と、経験のみが言う」

当たり前のことですが、事実と理論が一致しないのであれば、理論が不完全だということになります。ホメオパシーを宗教的だと批判する方がいますが、事実を無視して科学的に説明できないからインチキだと決めつけるならば、それこそ盲信であり非科学的な態度であると言わざるをえません。

「しかも現代医療を一部否定するかのような考え方もあり、信憑性の低さからも問題点が多い」という点について。

この点も大きな誤解があります。前述したとおり、ホメオパシーはインドで国の医学として認められており、また,ヨーロッパでは、現代医学の不得意な分野を補完する代替療法のトップとしてホメオパシー療法が位置づけられています。その表れとしてヨーロッパ各国では駅や空港、スーパーなどの売店でレメディーが売られているのであり、このような事実は、広く国民が支持しており、ホメオパシーの信憑性を裏付けるものと考えています。世界的に国民の支持を得られているという事実以上に、信憑性をはかる尺度はないと考えます。信憑性が低いとの認識は、ホメオパシーに対する評価として甚だ遺憾であり、この点からも認識を改めていただきたいと思います。

私どもは現代医学を否定するものではありません。また現代医学の優れた点は積極的に利用すべきと考えていますし、そのように日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)会則にも盛り込まれています。また、その旨、JPHMA会員のみならず広く一般にも情報発信しており、医療関係者も協力して、学術活動やクライアントへの対応も積極的に行っています。

ただ、現代医療の行きすぎや弊害などにもきっちり目を向けねばならないと考えています。事実、薬の乱用や副作用などの問題も含め、現代医学にも、様々な問題点があると考えています。熱などの症状を安易に薬剤で抑圧することは、体の浄化の機会を逃すものであるというホメオパシーの考え方がありますが、現在、同じような考えや現代医学の手法を一部疑問視する考えが、現代医学を学んだ医師自身からも投げかけられています。

現代医学を一部否定することが問題であるとしたら、現代医学が100%完全なものであるという前提がなければなりません。しかしこのような前提は、国民の現代医学への評価とは離れたものと考えます。だからこそ多くの国民が現代医学以外の方法を模索しているのだと考えます。そしてJPHMAとしては、現代医学の不完全さを補完できる療法の一つがホメオパシーであると認識しています。

なお、我が国には依然として現代医学を偏重し、現代医学の国家資格が万能であるかのごとき風潮がありますが、家庭におけるセルフケアを超えたホメオパシー療法はホメオパシーを十分に学んだ専門家(ホメオパス)のみが適切になしうるものであって、現代医学の医師資格を有するからといってホメオパシー療法をなしうるものではないことは当然です。これは、現代医学を十分に学んだ者のみが現代医学的処置をなしうるのと同様のことです。

「ホメオパシーなる代替医療の有効性を科学的に証明できていない上に」という点について。

前述したとおり、ホメオパシーの有効性は多くの経験上疑う余地のないものであり、ただ残念ながら現段階の科学ではそのメカニズムが必ずしも解明されていないというに過ぎません。

なお、ホメオパシーの有効性の科学的根拠となるベンベニスト博士の論文もあります。すなわち水が物質情報を記憶するというのはすでに彼の1988年に『ネイチャー』に掲載された論文で証明されています。この論文がどうやって無価値にさせられたかの経緯は、ホメオパシー出版刊『水の記憶事件-真実の告白』にすべて書かれています。是非お読みいただきたいと思います。本書を読まれたら誰もベンベニスト博士を批判することも反論することもできなくなると思います。なお、この書籍はフランスで大ヒットした経緯があります。

「ホメオパシーの学校を卒業したとしても日本国内において有効な資格が取得できるわけでもない」という点について。

前述したとおり、JPHMAのホメオパス認定試験に合格すれば、日本国内で有効な資格を取得することはできます。日本国内で有効な資格が取得できるわけでもないという判断は、JPHMAのプロフェッショナルホメオパスの資格認定制度そのものを否定する判断であり、当協会で資格認定を受けた約300名の認定ホメオパスの資格そのものを否定する内容であり、甚だ遺憾です。また、共同で当協会の認定制度を発足させた英国ホメオパシー医学協会(HMA)の活動や、当協会が日本のホメオパシー職業団体として加盟する国際的なホメオパシーの活動を協力して行っている国際ホメオパシー評議会(24ヶ国)の活動をも否定するような判断であり、このような事実と異なる内容が流布されているとしたら、JPHMAとしては大変残念に思います。是非、私のコメントをお伝えしていただきたいと思います。

あるホメオパスが、インターネット上で次のように主張しています。本当でしょうか?
「由井学長は”クラシカルは効かない”時代遅れ”ハーネマンはプラクティカルホメオパシーを目指していた”と、国内においてホメオパシー関連の情報不足をよいことに主張している」「由井学長は、プラクティカルと言いながらクラシカルの方法論を取り入れ、クラシカルホメオパス(著者)を友人であると公言しながら、彼らの業績を否定している」「由井学長は、自分の方法論こそが素晴らしいものだと主張しているが、このような行為は、ホメオパシーそのものを貶めるものであり非常に恥ずかしく思う」「由井学長の主宰する学校は非常に閉鎖的であり、クラシカルとプラクティカルの間、学校と学校の間、医師とそうでない人の間に妙な垣根ができている」

私が一貫して主張しているのは、「クラシカルはいろいろある手法の中の一つである」という当然の事実と「一つ手法に固執していては治らない患者が現代では多くなってきている」という私が観察した事実です。このように全体の話の中の一部分だけをとりあげ、批判するのは、全く公平でないと考えます。もっとも、クラシカルの方法論だけが素晴らしく、それだけに固執し他の方法論を一切認めないという態度をとる人がいるとするなら、それは問題だと考えます。

また「国内においてホメオパシー関連の情報不足をよいことに主張している」というフレーズですが、情報不足があるとすれば、それはそのように言われている方のほうだと考えます。私は最新のドイツの情報やハーネマン研究家から得た情報をもとに主張しています。

2007年に公刊されたハーネマン『全マテリア・メディカ(Gesamte Arzneimittellehre)』(Haug,2007)に寄せた巻頭の序文でアントン・ローラー(Anton Rohrer)は、最近のドイツのこうした動きについて、「ハーネマンのホメオパシーがルネサンスを体験しているかのようである」と述べています。さらに彼は、それをホメオパシーの現代の流れ(クラシカルホメオパシー)に対する「反対運動」(Gegenbewebung)であると評価しています。

そもそも私は、ホメオパスをクラシカル、プラクティカルという線引きをして見ていません。どちらかというと処方のしかたよりも、臨床経験から得られた知恵の方に価値を置いています。実際、私にとってそのホメオパスがクラシカルかプラクティカルかというのは問題ではありませんし、何の障害もありません。ですから、私はクラシカルホメオパスを否定していませんし、まして、著者である友人たちの業績を評価することはあっても否定することはあり得ないことです。私が会長を務める日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)の理念は以下の通りです。

「本協会のホメオパシーの教育理念は、一つの方法論に固執することなく、最良の方法はクライアントの数だけ個別に依存するという考え方を基本とし、クラシカル、プラクティカル等の枠に留まることなく、広くクライアント自らを治癒へと導く方法を学び続けるものである」。

また私が、「自分の方法論は素晴らしい」と自己主張をすることはありません。単に治癒したケースを紹介しているだけです。また、自己の方法論のみを主張しているのではなく、さまざまな方法論を用いながら、数多くの臨床と研究を行って、その結果改善していく事実を伝えています。もしたくさんの治癒に導かれた症例結果を報告することがホメオパシーを貶めることになると主張しているのであれば、はなはだ疑問です。事実ほど、真実を物語っているものはなく、多くの方々が治癒ケースをみて、ホメオパシーの可能性を理解され、難治の方々が希望をもつことは大切なことだと考えるからです。

それから、第一にロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー(RAH)は閉鎖的ではありません。誰でも入学することができます。他校からの転入も受け入れています。第二にJPHMAも閉鎖的ではありません。RAH以外の学校出身の方にも認定試験の門戸を開けています。クラシカルと私たちの団体、医師とそうでない人の間に垣根ができているとしたら、それは私たちの責任ではありません。すくなくとも私たちは彼らを批判したりしていません。この方がこのようなことを公に出すことがそのような垣根を作る一助になっているように思います。

もし質問内容のようなことが不特定多数の人が見るHPに書かれているとしたら、事実確認することなく独善的な批判をしていることに対し、とても残念に思いますし、それこそ日本人ホメオパスの一人として恥ずかしくも思います。